日本高純度化学株式会社
従業員の状況
年収偏差値
75.4
平均年収
825万円
平均年齢
37.8年
平均勤続年数
12.2年
従業員数
47人
事業の状況
3【事業の内容】 当社は、電子部品のプリント基板(注)1(パッケージ基板(注)2を含む)、コネクター及びリードフレーム(注)3等の接点・接続部位に使用される貴金属めっき薬品の開発、製造及び販売を主な事業内容としております。特にプロセスアドバイス及びアフターフォロー等までも含めた総合的な提案・提供を行っており、ユーザーのニーズに密着した製品の開発、製造及び販売に努めております。 当社は、1971年7月の会社設立以来、常にエレクトロニクス分野を最大のターゲットとしており、エレクトロニクス業界の伸長に伴い、プリント基板、コネクター及びリードフレーム用の金めっき薬品、銀めっき薬品、パラジウムめっき薬品を市場に送り出してまいりました。特に、製品開発においては海外からの技術導入に頼らない自社独自の開発技術体制で臨んでおり、長年にわたって技術の集積を行っております。
貴金属めっき技術は、表面処理技術の1つであり、貴金属を電気化学的に析出させる「電解めっき」と化学反応を利用して析出させる「無電解めっき」とに大別されます。当社の貴金属めっき薬品を方法別・貴金属別に分類しますと、次のようになります。めっき方法貴金属種類用途品目別区分(主な最終製品)電 解金軟質純金プリント基板・半導体搭載基板(注)4(スマートフォン、パソコン、電子機器等)硬質金コネクター・マイクロスイッチ(スマートフォン、パソコン、電子機器等)パラジウムパラジウム合金純パラジウムリードフレーム(スマートフォン、パソコン、電子機器等)銀純銀無電解金置換金プリント基板・半導体搭載基板(携帯電話、スマートフォン等)還元金プリント基板・半導体搭載基板(サーバー、パソコン等)パラジウム還元パラジウムプリント基板・半導体搭載基板(携帯電話、スマートフォン等) 貴金属めっきの必要性について エレクトロニクス機器は、多くの部品を組み合わせて作られますが、個々の部品を接続していく工程(実装工程)で、不可欠なものが貴金属めっきです。高密度実装になるほど部品間の接続面積は小さくなり、接点のわずかな腐食、酸化が接続不良につながります。貴金属(金、銀、パラジウム)は、金属の中でも最も腐食、酸化されにくい金属で、実装工程での接点部に貴金属めっきを施すことにより実装部品の信頼性を高めることができます。(注)1 プリント基板 絶縁物の板に薄い銅箔を貼付けた基板を、回路図にしたがって不必要な銅箔を取り去り、電子回路を構成したものをいいます。絶縁物にはベークライト、紙にフェノール樹脂をしみ込ませたもの、グラスファイバーに樹脂をしみこませたものなどが使われます。最近では、より小型化するために板を何枚も重ねた多層基板が主流になっています。パソコンのマザーボードなどがプリント基板に該当します。2 パッケージ基板 BGA(注)5、CSP(注)6などに代表される小型の電子部品で、LSI(大規模集積回路)に内蔵され、シリコンチップとLSI外部とを電気的に接続するプリント基板であります。3 リードフレーム 半導体パッケージの内部配線として使われる薄板の金属のことで、外部の配線との橋渡しの役目を果たしており、半導体パッケージの大部分に使われております。4 半導体搭載基板 半導体チップ(IC、LSIチップ)とプリント基板を接続するために使用される基板のことをいいます。後述するBGA、CSPなどが該当いたします。5 BGA(Ball Grid Array ボール・グリッド・アレイ) IC(集積回路)パッケージのひとつで、パッケージの裏面に、入出力用のパッドを並べたタイプ。ICチップとの接続はワイヤーボンディング方法が主体。多ピンのICを表面実装するためのパッケージとして広く使われています。プリント基板との接続は、2次元格子状に配置された半田ボール用電極にて行っています。ワイヤーボンディング及び半田ボール用電極は、いずれも金めっきが施されています。金めっきはワイヤーボンディング部分と半田ボール接合部分に使われております。6 CSP(Chip Size Package チップ サイズ パッケージ) ICのチップとほぼ同じ大きさの超小型ICパッケージのことであります。CSPを使用することで、セットの基板実装面積を大幅に削減できます。BGAと基本構造は同じになっております。高精細な設計になっており、パッケージの大きさはICチップと同等まで小型化されております。電極の大きさは数十ミクロン。金めっきはワイヤーボンディング部分と半田ボール接合部分に使われております。
事業の系統図を示すと次のとおりであります。
レシピ:めっき薬品を調合するための、原材料の成分と手順を記したもの (1)仕入 当社は貴金属化成品メーカーより貴金属地金及び貴金属(金、銀、パラジウム)を含んだ薬品(以下「貴金属薬品」という)を仕入れております。また、化学薬品メーカーより化学薬品を仕入れております。
(2)生産 当社は国内外のユーザー及び国内外の販売代理店から受注して生産を行っております。顧客のニーズに合わせ、仕入れた原材料を調合することで、貴金属めっき薬品が完成します。
(3)外注 当社は仕入れた貴金属(金、銀、パラジウムの地金)を貴金属化成品メーカーに支給し、貴金属薬品への加工を依頼するケースがあります。化学薬品も市販品がない場合には、特注品を化学薬品メーカーに合成を委託し、新製品に応用するケースがあります。特注品の委託の際にはNDA(秘密保持契約)を交わして行います。
(4)販売 当社は貴金属めっき薬品を国内外のめっき専業メーカー、電子部品メーカー及び総合電機メーカーに販売しております。直接上記メーカーに販売するケースと国内外の販売代理店を通して販売するケースの2通りがあります。 国外は韓国、台湾、中国、シンガポールに販売代理店を置いております。
出典 : EDINETより抜粋して作成