お金の統計

株式会社サイフューズ

従業員の状況

年収偏差値

71.3

平均年収

779万円

平均年齢

40.2

平均勤続年数

4.8

従業員数

22

事業の状況

3 【事業の内容】1.当社の事業概要当社『サイフューズ(Cyfuse)』は、2010年の創業以来、「革新的な三次元細胞積層技術の実用化を通じて医療の飛躍的な進歩に貢献する」という企業理念のもと、細胞のみから作製した立体的な組織・臓器を新しい「3D細胞製品」として、再生医療・創薬分野をはじめとする先端医療の現場へお届けすることで、社会に貢献することを目指す再生医療ベンチャーです。当社では、従来技術・従来製品との比較優位性を背景に、世界初の革新的な「3D細胞製品」の実用化を主軸とした戦略的な事業展開を進めております。当社事業領域は、細胞製品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであり、(1)再生医療領域において、再生医療等製品の実用化へ向けたパイプライン開発及び研究用細胞製品の各種受託、(2)創薬支援領域において、製薬企業・非臨床試験受託企業等の創薬活動を支援する3D細胞製品の開発・販売、(3)デバイス領域において、基盤技術を搭載したバイオ3Dプリンタ等の三次元細胞積層システム機器の開発・販売等を多面的に展開しております


(1) 再生医療領域再生医療とは、細胞や組織を用いて、病気やケガ等により機能を失った組織や臓器を修復・再生させる医療であり、患者さまに対して新たな治療法の選択肢を提供し、国民の健康増進に大きく寄与することが期待される新しい医療領域です。ヒト又は動物の細胞に培養等の加工を施し、身体の構造・機能の再建・修復・形成するものや疾病の治療・予防を目的として使用するものを総称して「再生医療等製品」といいます。① 当社の開発する再生医療等製品従来、再生医療に用いることを目指した組織や臓器の開発では、ゲルやコラーゲンといった人工材料が用いられることが一般的でしたが、当社では人工材料を使用することなく、細胞のみで立体的な組織や臓器を作製することを可能にする独自の基盤技術を有しております。現在、当社では「患者さまご自身から採取した細胞のみを材料として、バイオ3Dプリンタを使用して立体的な組織・臓器を作製し、患者さまの体内へ移植することで、患者さまご自身の体内の組織・臓器が有する機能を回復・再生させる」という新しい治療コンセプトの再生医療等製品の開発を進めております。当社が開発を進める製品は、液体での細胞を投与する製品(1D製品)やシート状に加工した細胞製品を組織や臓器に貼付する製品(2D製品)等の従来の再生医療等製品と異なるコンセプトの立体的な組織・臓器(3D製品)です。具体的には、細胞のみから成る細胞塊(スフェロイド)及び自社で製品化した細胞版の3Dプリンタ(バイオ3Dプリンタ)を使用して立体的な組織や臓器を作製するという点に特徴と強みを有しております。この基盤技術及びバイオ3Dプリンタを使用して細胞のみで作製された組織や臓器は、移植後の拒絶反応や感染症のリスク等の患者さまに対する負担を軽減することができる点、また、人工材料や生体材料を使用しないため高い安全性を有する点、生体との親和性が高く患者さまご自身の組織や臓器が持つ組織・臓器本来の機能を再生させる可能性が大きい点等、既存の医療機器等が有しない再生能力を有する点において、これまでの製品とは大きく異なる機能を有しております。現在、当社では、「患者さま自身の」生きた細胞を用いて、自身の細胞を自身の体内に戻す自家細胞移植をターゲットとした「自家細胞製品」の開発を中心に様々なパイプライン開発を進めており、非臨床試験(動物への移植試験)において、安全性と有効性を十分に確認し、再現性のあるデータを取得したうえで、臨床試験(患者さまへの移植)の段階へ開発を進めております。また、任意の形状、立体構造の造形が可能であり、様々なサイズ(口径・長さ)の組織を作製することが可能であるというバイオ3Dプリンタの特徴を活かし、あらゆる領域の組織・臓器へ適用拡大することや同じ構造を有する組織・臓器を様々な疾患への製品として、適用拡大することも視野に入れた製品開発を行っております。さらに、使用する細胞の種類に制限はなく、細胞塊を作製することができるあらゆる細胞から立体的な組織・臓器を作製することが可能という基盤技術の特徴を活かし、将来的には、iPS細胞や他人の細胞を用いて立体的な組織・臓器を作製し、疾患ごとに様々な製品を展開することも視野に入れた製品開発を行っております。このように当社では、独自の基盤技術を用いて、ヒト細胞のみから成る移植可能な臓器を再生医療等製品として患者さまへお届けすることで、病気やケガで機能不全になった組織・臓器等を再生する新しい治療法の選択肢を提供し、再生・細胞医療分野の発展に貢献することを目指しています。現在開発を進めている細胞製の神経、骨軟骨、血管のような新たな「再生医療等製品」の実用化により、従来の治療法では困難であった組織・臓器再生という新たな治療法の選択肢が誕生することで、QOL(Quality of Life)を大きく向上させることが期待されています


図1.再生医療等製品開発例 ② 主要パイプラインと開発進捗状況当社の企業成長を中長期的に牽引する再生医療等製品の開発においては、従来の再生医療等製品とは異なり、人工の足場材料を使用せずに患者さまの細胞のみで作製された3D組織・臓器を、新たな再生医療等製品として製品化することを目指して、複数のパイプライン(末梢神経再生、骨軟骨再生、血管再生等の新たな再生医療等製品の開発品ラインナップ)の臨床開発を進めております。また、この主要パイプラインに続く次世代のパイプライン(研究開発シーズ)の探索及び基礎開発を進めております。本書提出日現在での開発計画に基づく、当社のパイプラインの開発ステータスは以下のとおりです


図2.当社のパイプラインの開発ステータス a.末梢神経再生末梢神経再生については、外傷により神経損傷を受けた患者さまへ四肢の機能を再生・回復させることが可能な「細胞製神経導管」の開発に取り組んでまいりました。当事業年度においては、京都大学医学部附属病院とともに実施した「末梢神経損傷を対象とした三次元神経導管移植による安全性と有効性を検討する医師主導治験」が完了したことを受け、京都大学とともにプレスリリース及び第96回日本整形外科学会学術総会等での発表を行いました。その後、本医師主導治験の結果を踏まえ、パートナー企業等と連携し、次相臨床試験開始に向けた準備を進めてまいりました。なお、本治験の成果に関しては、2024年1月26日に英国の国際学術誌「Communications Medicine」にオンライン掲載されました。また、2024年3月1日には、京都大学から公表された論文内容をもとに本治験結果の最終報告を行うとともに、当社及び太陽ホールディングス株式会社及び太陽ファルマテック株式会社から、今後の産学官連携による社会実装に向けた取り組み等について報道発表を行いました。今後は、京都大学をはじめとする医療機関及びパートナー企業と協働し、本細胞製神経導管について再生医療等製品としての製造販売承認取得並びに社会実装を目指し、引き続き開発を進めてまいります


b.骨軟骨再生骨軟骨再生については、変形性膝関節症等により軟骨だけでなく軟骨下骨まで損傷が進行している患者さまへ軟骨と軟骨下骨とを同時に再生させることが可能な「細胞製骨軟骨」の開発に取り組んでおります。当事業年度においては、AMED橋渡し研究プログラム「バイオ3Dプリンタ技術を用いた膝関節特発性骨壊死に対する骨軟骨再生治療」において、慶應義塾大学病院とともに次相臨床試験開始に向けた開発を進めてまいりました。また、当事業年度に、新たに採択された経済産業省「令和4年度 第二次補正予算『再生・細胞医療・遺伝子治療の社会実装に向けた環境整備事業』」において藤田医科大学及び慶應義塾大学病院とともに骨軟骨再生の社会実装に向けて開発に取り組んでまいりました。なお、骨軟骨再生に関する研究開発については、BioJapan2023(2023年10月開催)等の講演・展示会において発表いたしました


c.血管再生血管再生については、腎不全等により血液透析を必要とされる患者さまへ移植可能な細胞製の血管構造体「小口径細胞製人工血管」の開発に取り組んでおります。当事業年度においては、国立大学法人佐賀大学とともに臨床試験を継続し開発を進めてまいりました


d.次世代パイプライン主要パイプラインに加え、次世代のパイプラインの育成及び探索開発についても進捗しており、当事業年度においては、共同研究先である国立大学法人広島大学が採択されたAMED事業「令和5年度再生・細胞医療・遺伝子治療実現加速化プログラム/バイオ3Dプリンターで作製した三次元移植組織を用いる革新的歯周再生療法の開発」に参画し、歯科領域における研究開発を進めてまいりました。今後も引き続き、共同研究パートナーとの研究開発を進めるとともに、新たなシーズ探索・基礎研究を進めてまいります


e.その他当社が実用化を目指す細胞製品の開発においては、基盤技術を用いて細胞のみで立体的な構造体を作製するコアプロセス(スフェロイドの作製~三次元細胞積層による立体化~立体構造体の組織化)が極めて重要です。当社では、細胞製品の実用化・産業化に向け、このコアプロセスの機械化及び生産設備開発に取り組んでおり、製造設備及び製造設備等のインフラに関する技術・ノウハウ等を有する企業とのパートナーシップ強化を加速し、必要となる培養技術やプロセス開発等、商業化に必要となる技術開発を進めております。当事業年度においては、細胞製品の製造に関する包括的パートナーシップ契約を締結している太陽ホールディングス株式会社及びその子会社である太陽ファルマテック株式会社とともに、将来の再生医療等製品の実用化を見据えた、製造販売体制構築に向けて準備を進めました。そのほか、藤森工業株式会社との間では、細胞の大量培養に関する共同技術開発を、また、岩谷産業株式会社との間では、凍結保管技術の開発を進めております。各共同研究及び共同開発については、第22回日本再生医療学会学術総会(2023年3月開催)において、共同研究先とともに開発成果の公表等を行いました。さらに、PHCホールディングス株式会社及びPHC株式会社との間で、戦略的パートナーシップの強化を目的とした業務提携に関する基本合意書を締結し、将来の再生医療等製品の商業生産体制構築へ向けた共同開発を進めました。その他、日立グローバルライフソリューションズ株式会社、MetaTech (AP) Inc.及びTaiwan Hitachi Asia pacific Co., Ltd.との間で、再生医療分野の発展及び台湾地域での協業を進めることを目的とした基本合意書を締結する等、海外における協業も進捗しております。以上のように、今後もパートナー企業との戦略的パートナーシップの強化を進め、当社の革新的な再生医療等製品の早期の実用化に向け、開発を進めてまいります


(2) 創薬支援領域当社では、独自の基盤技術により、スキャフォールドを使用せず、ヒト細胞のみから成る「ヒト3Dミニ肝臓」をはじめとした、臓器が有する機能を体外で再現する3D細胞製品の開発を進めております。現在の一般的な新薬開発においては、主にシャーレ上で培養されたマウス由来細胞又はヒト初代培養肝細胞を用いて新薬候補化合物の毒性試験や代謝物の評価を行いますが、その細胞が有する薬物代謝機能は2~3日で低減してしまうことから、開発現場では、より長期間機能が持続する肝臓サンプルの開発が待ち望まれています。当社では、新薬創出の開発現場における大きな課題の1つとして挙げられる肝毒性評価系の不足に対する取り組みとして、ヒト肝臓を用いた場合と同様の毒性評価結果が得られ、高い肝機能が長期間にわたり発現する新たなツールとして、ヒト肝細胞等の細胞のみからなるヒト肝臓構造体を開発しました。当事業年度においては、これまで積水化学工業株式会社、大阪サニタリー株式会社及び株式会社SCREENホールディングスと共同開発を進めてきた「ヒト3Dミニ肝臓」を富士フイルム和光純薬株式会社等の提携会社を通じて販売開始いたしました。本製品は、従来製品に比し肝機能が長期間にわたり持続する特徴を有する等、製薬企業や非臨床試験受託会社等の創薬研究のニーズに応える高いユーザビリティを発揮する製品であり、動物実験代替法として利用できる可能性を有する製品です。本製品は2018年度に採択された国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)事業により開発を進めてきた成果のひとつであり、その後、パートナー企業との協業により製品実用化を達成しました。また、本製品とともに、「ヒト3Dミニ肝臓」を用いて開発された新しいアプリケーションについて、第50回日本毒性学会学術年会(2023年6月開催)で発表する等、学会及び展示会での技術紹介・販促活動を拡大して進めております。今後も、これまで動物試験では検出できなかったヒト特異的な毒性の検出を早期に行い、臨床試験の前にヒト肝臓で起こりうる有害事象を事前に予測することが可能なヒト肝臓構造体の開発を進め、製薬企業や非臨床試験受託会社等の創薬研究のニーズに応えるとともに、将来的には、再生医療領域への応用も視野に実際の患者さまへの移植可能な肝臓構造体の研究開発を進めてまいります。このように、当社独自の基盤技術は、再生医療の分野での実用化のみならず、創薬支援の分野においても、新薬開発における薬剤の評価や、疾患メカニズムの解明へのニーズに対する需要、及び臨床入り後の開発リスクの低減、コスト削減や研究効率向上に多面的に貢献することが期待されています


(3) デバイス領域当社は、デバイス領域において、独自の基盤技術を搭載したバイオ3Dプリンタ等の三次元細胞積層システム機器及び周辺機器類の開発・販売等の事業活動を進めております。また、事業活動とともに、バイオ3Dプリンタを介した基盤技術の普及促進を進めることで、再生・細胞医療領域における新たなシーズ探索や様々な製品開発に寄与する技術としてのポジション確立を目指しております。その他、再生医療等製品の製造工程の機械化・自動化等の生産技術開発、3D細胞製品の実用化に必要となる技術応用及び新技術開発にも取り組んでおります。当社は、再生医療領域及び創薬支援領域における細胞製品を作製するためのデバイスとして、バイオ3Dプリンタ「Regenova®(製品名:レジェノバ)」の販売を行うとともに、大学等の研究機関や企業の研究所等のデバイス利用者(ユーザー)向けに立体組織の作製に関するトレーニングメニューの提供をはじめ、ユーザーの研究を継続的に支援するためのサポート、消耗品、周辺機器の提供もあわせて行っております。また、基盤技術の技術応用により開発された、再生医療等製品の開発における臨床用三次元細胞積層システムが、再生医療パイプラインの臨床試験において稼働しております。さらに、再生・細胞医療分野の研究開発促進及び基盤技術普及を拡大することを目的として、新技術方式を搭載した新型バイオ3Dプリンタ「S-PIKE®(製品名:スパイク)」を販売しております。なお、「S-PIKE®(製品名:スパイク)」の製品販売については、シスメックス株式会社との販売提携による共同販売を行い、基盤技術の普及を進めております。当社では、これらデバイスによる基盤技術のグローバル展開を進めることで、様々な分野・領域での共同研究や共同開発が拡大し、新たなユーザーへの技術周知やシーズの開拓、細胞製品開発が大きく促進するものと見込んでおります。当事業年度においては、当社の再生医療等製品の実用化に向け、臨床製造に関連した生産技術開発を進めてまいりました。業務提携パートナーである日本精工株式会社との間では、当社の再生医療等製品の実用化に必要となる新技術開発を進めております。また、国際フロンティア産業メッセ2023(2023年9月開催)において、バイオ3Dプリンタ「S-PIKE®」を展示し「ベスト展示優秀賞」を受賞する等、新技術開発の成果やバイオ3Dプリンタへの注目度が増してきている状況にあります。今後も引き続き、3D細胞製品の実用化に向け、様々なパートナー企業との連携により、各種製造の機械化・自動化や将来の商業化を見据えた新たな技術開発にも取り組んでまいります


図3.バイオ3Dプリンタを用いた製造プロセス全体図 2.事業戦略(1) 当社の事業戦略当社では、当社独自のビジネスモデルを発展拡大させ、デバイス普及により「ベース収益の確保」と「シーズ探索の拡大」を図り、創薬支援用途等の研究用組織による「早期マネタイズ」の実現を経て、中長期的には「再生医療等製品の承認取得」を目指し、再生医療ベンチャーとしての事業価値最大化を図ってまいります。当社独自の基盤技術を中核とした中長期的な事業展開としては、以下を想定しており、現状は、STEP2からSTEP3に移行している段階にあります


<STEP1>複数の大学等の開発パートナーと共同研究を実施し、それらを通じて当社研究開発の中核となるパイプラインの構築を図ってまいります。また、バイオ3Dプリンタ「Regenova®(製品名:レジェノバ)」及び「S-PIKE®(製品名:スパイク)」の販売を通じて当社基盤技術の普及を進めております


<STEP2>複数の企業パートナーとの提携により、各パイプラインの製品実用化に向けた臨床開発に取り組んでおります。また、細胞製品開発に必要となる基盤技術を応用した臨床用装置や将来の商業生産を想定した新技術の発明や次世代デバイスの技術開発を進めてまいります


<STEP3>企業パートナーとともに再生医療等製品の承認取得を目指し、再生医療領域の中核パイプラインの実用化に向けた開発を進めてまいります。また、細胞製品実用化に必要となる基盤技術の開発や新技術開発を継続し、細胞製品及びその用途の拡大を図るとともに、当社が培ってきた基盤技術を新たな領域にも拡大するべく、次世代パイプラインの探索及び拡充を図ってまいります


図4.中長期事業戦略(イメージ) (2) 当社のアライアンス戦略当社では、従来技術・従来製品との比較優位性を背景に、一般的な創薬系ベンチャーとは異なる事業戦略に基づき、世界初の革新的な再生医療等製品の実用化を目指して戦略的・多面的に事業展開を進めております。再生医療等製品の開発においては、原材料が生きた細胞であることから個体差のある細胞の培養、加工、品質検査、最終製品の出荷、医療機関への輸送、患者さまへの移植まで、製品が届くまでのステップが個別具体的なものとなるという従来の医薬品とは異なる特徴を有しています。そのため、製品開発プロセスにおいても、単一の化合物についてのライセンスを保有するバイオベンチャー1社の企業が単独で、アウトソーシングやライセンスアウトに依存しながら開発を進めていく一般的な創薬系ベンチャーでの医薬品開発の場合とは異なり、再生医療等製品の製品化にあたっては、企業や医療機関との連携や技術・設備・装置等の共同開発体制構築が必要不可欠です。また、医薬品におけるアライアンスは、ライセンスの権利付与を前提とするのに対して、再生医療におけるアライアンスは、単なる権利移転のみならず、製品製造に係る技術やノウハウ等の移管を要することから、当社では、将来の製造販売体制構築を視野に入れた共同開発体制を構築する独自のアライアンス戦略をとっています。そしてそのアライアンス戦略に基づき、製造設備等のインフラに関する技術やノウハウ・設備等を有する複数の医療機関・事業会社・行政機関等の外部パートナーとの共同開発体制(コンソーシアム)を形成することで、製品化へ向け着実に開発を加速させております。このような当社独自のアライアンス戦略は、①1社単独による開発リスクを低減し、事業化パートナー企業と有機的に連携することにより、着実に製品化へ向けた確度の高い開発を進めることで、開発製品の上市の確度を大きく向上させるとともに、②実用化に近いパイプラインを複数有し、かつ、製品ごとにターゲットマーケット及び販売戦略をすみ分けることで、事業リスクを低減し、事業計画実現の確度を高めるものです。再生・細胞医療分野において世界初の製品上市により事業計画を実現することを目指す当社においては、その独自のアライアンス戦略に基づき、最終製品化のためのライセンスパートナーへの技術移管を含めた製造販売体制を構築することが、結果として当社製品の価値の向上、ひいては当社の企業価値向上に大きく寄与していくものと考えております。したがって、当社の再生医療等製品の上市の蓋然性については、実際の共同開発体制や開発パートナーの開発力・技術力が重要な判断指標となります。今後は当社及びパートナーが保有する技術・ノウハウを融合させることで、製品を安定的に供給できる体制及び患者さまに新しい治療法の選択肢を安心安全にお届けする体制を共同構築していく方針です。

出典 :  EDINETより抜粋して作成

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