株式会社総医研ホールディングス
従業員の状況
年収偏差値
61.9
平均年収
692万円
平均年齢
49年
平均勤続年数
3年
従業員数
105人
事業の状況
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(㈱総医研ホールディングス)及び子会社6社により構成されており、生体評価システム事業、ヘルスケアサポート事業、化粧品事業、健康補助食品事業及び機能性素材開発事業を主たる業務としております。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、次の各事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(生体評価システム事業) 生体評価システム事業は㈱総合医科学研究所が営む事業であり、大学の研究成果を導入することにより、身体や病気の状態を客観的かつ定量的に評価するための指標であるバイオマーカーとそれを利用した生体評価システムの研究開発を行い、その技術を応用して、従来は適正な評価方法が存在しなかったために有効な食品や医薬品等の開発が不可能であった病態や疾病等に関して新たな食薬等の市場を開拓したり、医療用医薬品等の科学的エビデンスの構築を目的として行われる医師主導型の臨床研究及び疫学研究を支援したりする事業であります。 具体的な事業構造は以下のように区分されます。① 評価試験事業:開発したバイオマーカー・生体評価システムを用いて、食品等の機能性・安全性等に関する臨床評価試験及びこれに付随するサービスを提供する事業② バイオマーカー開発事業:当社グループ独自のバイオマーカー・生体評価システムの使用権を食品企業や製薬企業等に供与して対価を得たり、開発したバイオマーカー・生体評価システムを用いて食品企業や製薬企業等と共同で新たな食薬等を開発したりする事業③ 医薬臨床研究支援事業:評価試験事業等を通じて培った科学的エビデンス構築のためのインフラ、ノウハウ及び経験等を活用し、医療用医薬品等の科学的エビデンスの構築を目的として行われる医師主導型の臨床研究及び疫学研究等を支援する事業 ㈱ウイルス医科学研究所(非連結子会社)は、2005年12月8日に東京慈恵会医科大学の近藤一博教授と共同で設立した子会社であり、近藤教授の研究成果であるヒトヘルペスウイルスを用いた疲労定量化技術(※1)や遺伝子治療用ベクター(※2)等の事業化を目指しております。(ヘルスケアサポート事業) ヘルスケアサポート事業は㈱総合医科学研究所が営む事業であり、当社グループの有する医療機関ネットワークを活用し、各種健康診断や特定保健指導に関する業務受託、主に被扶養者を対象とする特定健康診査の受診勧奨サポート、糖尿病の重症化予防サービス等、健康保険組合等が行う疾病予防及び健康管理への様々な取り組みを支援するサービスを提供しております。(化粧品事業) 化粧品事業は㈱ビービーラボラトリーズが営む事業であり、プラセンタエキスを用いた独自商品ブランドを展開しており、通信販売による直販及び有名百貨店や卸売業者等への卸売りを行っております。(健康補助食品事業) 健康補助食品事業は主に日本予防医薬㈱が営む事業であり、当社グループが有するバイオマーカー技術、食薬開発にかかるノウハウや経験等を活かした独自性ある健康補助食品の販売を行っており、疲労プロジェクトから生まれた製品である「イミダペプチド」を主力商品としております。(機能性素材開発事業) 機能性素材開発事業は㈱NRLファーマが営む事業であり、ラクトフェリンをはじめとする機能性素材の開発、販売及び技術供与並びにアスコクロリン誘導体等の化合物をシーズとする医薬品開発等を行っております。<用語解説>※1 ヒトヘルペスウイルスを用いた疲労定量化技術について ヒトが疲労したり、体調が悪くなったりした場合に、口唇ヘルペスや帯状ヘルペス(帯状疱疹)を発病しやすくなることは経験的に知られています。通常のウイルスは、宿主である細胞が死滅すると自らも死滅するのに対して、ヒトヘルペスウイルス(HHV-6及びHHV-7)は、宿主細胞の健康状態の悪化を感知して細胞の外、特に唾液や皮膚の表面に逃げ出す性質を有しており、これが口唇ヘルペスや帯状ヘルペスを発病するメカニズムに深く関与していると考えられます。本技術は、このヒトヘルペスウイルスの性質を利用し、体液中のヒトヘルペスウイルスの発現量を測定することにより、日常における疲労度を簡便かつ定量的に評価できる方法です。疲労プロジェクトにおいてもその有用性が確認されており、医療の現場や医薬品・食品等の臨床評価だけでなく、診断キットの開発による疲労度の自己モニタリングの実現にも繋がる技術として期待されます。
※2 ヒトヘルペスウイルスを用いた遺伝子治療用ベクターについて 遺伝子治療においては、治療用遺伝子を治療の対象となる細胞に届け、その細胞の中に放出する技術が必要になります。体外から治療の対象となる細胞に治療用遺伝子を運ぶ役割をするのが「ベクター(運び屋)」です。ウイルスは、細胞に感染し、その細胞内に自らの遺伝子を放出して増殖をする性質を有していますが、このウイルスの性質を利用して、無害化したウイルスに治療用遺伝子を閉じ込め、細胞内に届ける技術を「ウイルスベクター」といいます。従来、ウイルスの感染能力を利用するウイルスベクターは、治療用遺伝子の導入効率は高いものの安全性の面で劣るとされていましたが、本技術は、ヒトに持続的に潜伏感染する、もともと病原性の低いウイルスであるヒトヘルペスウイルス(HHV-6及びHHV-7)を利用した導入効率と安全性の両面で優れたベクターであり、癌やAIDS等の遺伝子治療への応用が期待されます。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。(注) 無印 連結子会社※ 非連結子会社で持分法非適用会社
出典 : EDINETより抜粋して作成